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LOST MEMORIES 408

「それは、あの女の子から魔力が感じられたということですか?」
瑛瑠の問いに、英人は眉をひそめる。
「あれを魔力と言っていいのかがわからないんだが……。」
なんと歯切れの悪いことだろう。
悩ましげな表情の英人を横から眺めていて、まぁでも,と明るく切り出す。
「また会えると思いますよ。子どもひとりでいるということは、ここらへんに住んでいるのではないでしょうか。
名前も、アカネちゃんというようですし。」
こうは言いつつ、瑛瑠も違和感を覚えていた。彼女の落とし物を、どこかで見た気はするのだ。
「……進展があれば、だな。」
「ですね。」
ふたりはこれ以上の思考を止めた。溢れ出る仮説に嫌気が差し、また元の歩調に戻る。
そして、瑛瑠は口を開いた。
「英人さん、言葉は守備範囲内ですか?」
「まぁ。……なぜ?」
「アカネって、どういう意味ですか?」

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