司書さんからお静かにとたしなめられ、初対面の男子生徒からはぎょっとされ、自分でもらしくない行動に赤面しつつ、図書室からの帰り道、なぜかその男子生徒と並んで帰る瑛瑠。
「あの、すみません……この本、読み終わってからでも構いませんよ?」
図書室で読むはずだった本は、結局お持ち帰りコースとなったのだが、先の状況と違うのは、瑛瑠がそれを譲ってもらったこと。
「いーのいーの。俺興味ないんだけどさ、勉強しろって家のやつうるさくって。
なんかテキトーに持ってきただけなんだ。」
悪戯がばれた子供のような、ばつの悪そうな、恥ずかしそうな、そんな表情。
新しいタイプの人である。初対面の打ち解けやすさは歌名に匹敵するなと頭の片隅で思う。
とてもまっすぐで綺麗な目を持った人。
「にしてもアンタ、こんなん読むのか?面白い趣味してんな。」
面白いというわりに興味のなさそうな声。
表裏のない人だなと瑛瑠は苦笑する。
「あ、俺こっち。」
階段前で立ち止まった彼が指差したのは、瑛瑠の向かう階ではない。
「俺、2年だからさ。じゃあな。」
まさかの年上だったか。改めて敬語でよかったと瑛瑠は思う。
「ありがとうございました!」
片手を挙げた先輩。
しばらくしてから、名前を聞くのを忘れたことに思い至った。
えっ…
誰!?
すごいいっぱい人でてきますよね笑
いや、マジで尊敬っす笑
人の名前って考えるの大変で…
なんかはじめましてのシーンってなんか好きかも笑
りんちゃんと同じこと思った!!!w
私も苦手なのよね。
この前習った「走れメロス」も1人で
(おん?セリヌンティウス…とフィロス…トラト…ス?多い!!!太宰さん!!!多いよ!!!)って思ってたw
マジでそれね笑
キセちゃん…
フィロストラトスって誰やっけ??
やばいなぁ
記憶力が…
確かセリヌンティウスの弟子だった気が…
私も鮮明には覚えてなくて((殴
りんちゃん、みーちゃん》
まとめてしまってごめんね(笑)
人自体は多くでては来るのだけれど、その場面場面では最低限四人までに留めておいていますなんて私のなかのきまり。これ以上増えられても困るよねえ。笑 まあ、この先輩の名前は明かされていないので今後どうなるかはまだわからないけれど((
あと、フィロストラトスはセリヌンティウスの弟子で合っているよ○