『壁越え』
外のモノにとって、ファヴァー魔法図書館に入る行為は重大な意味を持つ。
僕にとっては水と油を融合するくらい。
入った途端、向こうからゆらゆら近づく灯が一つ。
奴が来た。
シルヴァーの頭髪、
漆黒のスーツ、
右手の古びたカンテラと、
右腰の東方の刀。
「おやぁ、真弓じゃないか。
なんだい?空間の化身が直々に自分のいない空間でも創り出しに来たのかな?」
彼の通名は『管理人』。
滑稽なオトモダチの一人。
Coming soon #16 『共対曲』