自分の口から誰かに向けて「生きててよかった」って言葉がでるなんて思ってもなかった。
友達が事故で入院したらしい。とりたてて連絡もなくてネットでそのニュースを見たとき、友達との共通点が多くて、ざらっとした感情になっていた。「まさか、友達なんてことないだろうな」なんて。「近くで事故あったみたいだけど大丈夫?」なんて送ろうとしてやめていた。
今日はキーボードちゃんと1ヶ月ぶりに会っており遊んでいた。そのときに友達のお母さんから連絡があった。嫌な予想が的中してしまった。昔から変な勘は強い。
ニュースになるくらいだから、結構大きくて、歩くために今頑張っているらしい。それでも生きていたってことに「生きててよかった」って言葉が出てきた。びっくりした。今までそんなこと友達にも思ったことがなかったし。
なのに、「ちょっと入院してて遊べるかどうか分からないんだけど、治ったら遊ぼ!」なんて言うから、ほらでたよ。ええかっこしいが。ちょっとじゃねぇだろ。こんな事態なんだから私のことなんて考えないで自分のことだけ考えればいいのに。なんて半分怒り呆れながら、半分その子らしいなって思いながら帰路についている。