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恋を恋とも知らぬ頃(今もどうかは怪しいが)、私はたしかに恋をした。
しかし時は過ぎ、もう街にその影を見ない。
もはや彼女の顔すら覚えてないのに、私は枯れた恋すら握りつぶせないのだ。それでも彼女を思い出して、ただ一つにその顔を見たいと希う。確率は日常に潜んでいて、今日の延長線上に彼女を見つけるかもしれないから、私はこの恋に呪われて日常を過ごしている。
私は今も開かない扉の前で一篇、また一篇と言葉を綴る。誰でもない、顔をすら忘れた君に向けて。自分でも気味が悪いと分かっていながら。
恋は、呪いだ。