秋の夜の空の下
今日は星がきれいだ
そう君は言った
へぇ〜僕も一度見てみたいな
星ってどんなものなの?
僕がそう言うと
またそれ?星っていうのはこう、キラキラしてんのよ
わかんないか…とにかく綺麗で…
ふ〜んそうなんだ
どうせ僕にはわかんないから途中で遮った
ちょっとそっちから聞いてきたくせに
僕は少し怒らせた
あ、ちょっとここで待ってて忘れ物取ってくるから
絶対に動かないでね絶対だよ
君はそう言ってさっきまでいたであろう建物の中に入っていった
1分経っただろうか
僕は誰かに呼ばれた気がした
普段なら大人しくその場で待ってるのに
その日はなぜか声のする方へあるき出した
しばらく歩くといきなり地面がなくなった
僕は穴に落ちたらしい
とにかく叫んだ
ここから出して!誰か!助けて!
だけど僕は死んだ
夜が開けると君が冷たくなった僕を見つけた
僕は君を一人にしてしまった
いつも一人にしないでくれていたのは君なのに
無情だね
見えない星を想像して死んでいった僕は
幽霊になって初めて君の顔を見たんだ