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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 2.コマイヌ ③

1人は、赤いウィンドブレーカーを着た、一目でクラスのムードメーカーだと分かるような少年。
もう1人は、紺色のパーカーのフードを深く被っていて、顔が少し良く見えない。
最後の一人は長身で、少しガラが悪そうな見た目をしている。
「…そいつ誰だよ」
赤いウィンドブレーカーの彼が、”ネロ”に近付きながら尋ねる。
「あ~…ほら、こないだ話したアレだよ…自分のことを殺してもらいに来たっつー」
”ネロ”は面倒くさそうに説明する。
「え⁉ マジかよ!! …てか、記憶消し忘れてる?」
彼はちょっと声を低めた。
「あ~それ言うな! あん時先回りして待ち伏せして、降りて来た所狙おうとしたけど、通行人が邪魔でできなかったんだよ!」
”ネロ”はそう言って頬を膨らませた。
「おいおいおい、それはもうとんだヘマだな」
「もう2度と会うことはないと思ったからあと追っかけなかったのが間違いだった…」
「それは甘すぎる」
長身の彼が苦笑する。

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