「……僕は、僕だ。自分のデータが消えても、他者の記憶から消えても。なぜなら、僕は、僕。自分を僕と言えるうちはまだ僕なんだ。逆に、みんなが僕のことを覚えていてくれても、僕が自分のことを僕だと自覚できなければ僕ではないんだ。僕を僕たらしめているのは僕。つまり僕の記憶なんだ」 「じゃあいまの君の記憶をそっくりそのままコピーして君を殺す。君の記憶は君のクローンに移植する。そのクローンは僕なのかな?」