「…あいつの能力の話、ちゃんと聞いてた?」
あ、そうだった、とわたしは思い出した。そもそも目が発光してるし…そういえば、どういう能力だっけ?
「あいつの『人やモノの行動の軌跡が見える』能力を使って、お前の行動を追っかけてるんだよ。でも、あいつの能力じゃ、行動の”軌跡”は見えても、誰のものかの特定はできない。ここでネクロマンサーの登場だ。ネクロマンサーの『過去そこにいた人やモノが残していった記憶を扱う』能力で、記憶を見て誰のか判別してんだよ」
わたしの心を察したのか、師郎がご丁寧にも説明してくれた。
「…なんか、探偵みたいだね」
ふと思ったことを呟くと、師郎は目を丸くした。
「は? あの2人超バカだぞ? ぶっちゃけ俺以下だから」
「ちょっと気が散るから黙ってくれる?」
不意にコマイヌが振り返った。その黄金色の目はあの明るくおしゃべりな耀平のものではなく、むしろ獣のような恐ろしさが灯っていた。
その恐ろしい目に睨まれて、わたしは恐怖で沈黙したが、師郎は慣れているのか、すまんなと言うだけだった。
これ以上文句を言われるのは嫌だったから、わたしは黙って彼らの後を付いて行くことにした。
コマイヌの能力も万能じゃないのか。
でもテンション上がる~!
こういう不完全で弱点もある能力者が複数人で組んで弱点を補う流れ、好きです。是非ともこれからも頑張ってください。
レスありがとうございます。
まぁ、誰だって弱点はありますよ。今日も連載頑張ります!