つめたい、つめたい。 心の中に穴が空いて、そこから冷たい風が吹き込む。 その冷たさが口からこぼれて、誰かの心を凍てつかせる。 つめたい、つめたい。 この穴が何かで詰まってしまえばいいのに。 僕を満たしていた君はもういない。 つめたい、つめたい。 膝を抱えてうずくまっても、温かくはならない。 誰か、僕を温めて。お湯を注ぐように、その優しさを僕に注いで。 僕が誰かを凍えさせてしまう前に。