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心を読む人

街を歩いていたら、変な男に声をかけられた。
「やあ少年、ちょいと話、良いかい?」
(何だこいつ。ひょろひょろのくせにやけに背が高くて、妖怪みたいだ)
「今君、『何だこいつ。ひょろひょろのくせにやけに背が高くて、妖怪みたいだ』って思っただろう?」
(馬鹿な、心を読まれた?いや、そんなはずは無い。小説やファンタジーじゃあないんだぞ)
「ふふふ、今君は、『馬鹿な、心を読まれた?いや、そんなはずは無い。小説やファンタジーじゃあないんだぞ』って思っただろう」
どうやらこの人は、どういうことか僕の心を読めるらしい。こんな長文、心を読んでなきゃ一言一句間違えずにリピートなんて不可能だもの。実に不気味だ。
『ヘイヘーイ少年。逃ゲタイカイ?逃ゲタイヨナァ?力、使ウカイ?』
(うーむ…。よし、ゴー!)
この得体の知れない男から逃げ出そうとした僕のすぐ真横に、何かがものすごいスピードで飛んで来て、アスファルトに突き刺さった。そのせいで逃げ出し損ねてしまった。
「えーっと………、これ、何でしょう?」
「うーむ…。多分…、金属バットかな」

  • 「力ガ欲シイカ?」の続き
  • 変なところで切れた
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