私がいなくても蒼空の世界は回るんだ。
そう思うと出し切ったはずの涙は床にまた落ちていた。そして私は来た道を戻っていた。
どうして私を忘れてしまったの。
そんな黒いモヤが心を支配していく。
いつの間にか雨が降ってきた。
でもその雨さえも今の私にとってはどうでもいい。
2週間立って蒼空も学校に来るようになった。
でも私のことを思い出す素振りはない。
寂しいかと聞かれれば当たり前に寂しい。
そりゃそうだろう。
でもその気持ちさえどこにもぶつけられない。
これからどうしていいかも分からない。
私はただの幼い子供だったんだと思いながら
スマホのフォルダーを見る。そこには蒼空と私のツーショット写真があった。この頃には戻れないと思うとまた涙が出てきそうだ。
もう今日は帰ろう。先生に早退するとだけ伝え、
ポツポツと歩く。