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世にも不思議な人々⑩ 不審者は良い人その3

不良BとC、逃げようとするも再び展開された例のバリアに阻まれ諦める。
若者「ところでよォ…。ライターってさ…。火炎瓶に似てないか…?中に燃料が詰まってて、火をつけるためのアイテムってところがさ」
そう言って、若者さんコートのポケットからライターを取り出す。
不良A「……は、はい?」
若者「あ?誰が話して良いっつった?」
不良A「す、すいません……」
若者「『すいません』たァ何だ!キチンと『すみません』って言えや!……まあ良い。さて、ここにライターがある。火をつける。それを……」
若者さん、不良にそのライターをぽいと投げる。
不良A「え…?ひ、ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!」
不良、一瞬で大炎上(物理)。
私「あ、あの!」
若者「あぁ?…と、君か。すまないね、怖がらせるような返事をしてしまって」
私「いえ、そろそろ勘弁してあげたほうが…」
若者「むー…。君が言うならそうしようか」
若者さん、今度はコートのポケットから小さな折りたたみのバケツを取り出す。
若者「さて、最後の手品だ。5秒ほど待て。5,4,3,
2,1,はい、満水になった。すごいだろ」
そう言って水を不良にバシャッとぶっかける。不良についた火は無事消火されたものの、ショックで気絶した模様(残り二人も同様)。
私「こんな物騒な出来事100%トラウマなるので記憶は消しておきましょう」
若者「そんなことができるのか?」
私「できます」
若者「記憶の操作とかその手のやつか?」
私「いいえ。それも出来るってだけです……完了しました」
若者「へえ。お疲れ様。…一体どういう能力なんだ?」
私「『メトロポリタン美術館』。『出来ると信じたことは何でもできる』能力です。微塵も疑っちゃいけないのです」
若者「何それ、万能過ぎんだろ……」
私「あなたは?」
若者「僕のは、『おもちゃのチャチャチャ』だ。『触れた道具によって不思議な事象や変化を起こす』能力だよ」
私「あなただって私に負けず劣らず多機能な能力じゃないですか。……じゃあ、あなたのは、『チャチャ』、とかですかね?」
若者「何それ?あだ名?」
私「ええ、まあ。そんな感じです」
若者「まあ良いや。気をつけて帰りなよ」
私「はい。ありがとうございました」

  • 童謡系能力者がまた何かやってます
  • 第二コミュニティ集結!
  • この二人、これからも絡ませていく予定。
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