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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ⑰

「どうでもいいけどキミ達仲良いよね~。もうフツーに仲良くやれば?」
知らない間に話の輪から外れかけていたセレンさんが、わたしと異能力者たちの顔を見ながら言う。
「え、ヤダ」
真顔でネロは即答する。
「えぇ何で⁈」
「…そりゃ、」
耀平があきれたようにわたしに言う。
「ちょこまか付いて来てメンドくさい」
「えぇぇぇぇ⁈」
「いやえーじゃねーだろ」
師郎はがっくりとうつむいた。
「まぁさー、仲良くするのはいいんだよ。いいんだけどさ…なーんも言わずに付いて来るトコがもう…」
耀平は気まずそうにわたしから目をそらした。
「ついでにさ、こういうのってたいてい何か起こすし」
「いやー、もうすでに何か起こってるけど」
ネロは不満げにわたしを見、師郎は苦々しく笑った。
黎は無言でうなずいている。
「…そんな」
予想外の理由に、わたしは体から力が抜けていくような気がした。

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