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No music No life #8 アディショナルメモリー

結月視点


満月のあの日から数日が経った。
まだはっきりとはわからない。
時雨ちゃんは元に戻るのか、涼香はこのまま生き続けられるのか。僕にはどうしようもない。そう思ったが、僕を助けてくれたあの二人が、辛いのは嫌だ。今度は僕があの二人を助けようと思った。僕はあの二人が大好きだから、今僕がここにいるのは、二人のおかげだから、僕が助けたいと思った。





時雨視点


最近、どうもおかしい。断片的に記憶がない。しかも、夜の間だけ。どうしちゃったんだろう、私。でも、時間が経って行くほど、どんどん記憶がない時間が増えている気がする。
それに結月の元気が最近ない。どうしてだろう。

涼香も守れずに、のうのうと生きている私は結月も失うのかな。そのうち、美月も玲も離れて行くのかな。でも、失いたくない。守らなきゃいけない。今度こそ。

私が私を失ったって。
私がみんなを失う方が嫌だから。
私なんかに守れるかわからないけど。


『時雨ちゃん、私なんかって言わないで。』
時雨ちゃんは誰よりも素敵だよ。自分に自信持ってよ。自分のこと認めてよ!』

いつかの夕暮れの中で結月に言われた言葉。
私が守らなくてどうするんだろう。

ああ、また支えられてばっかじゃん。
結月の方が何倍も辛い筈なのに。

私、頑張るから、みててね。
涼香。



【続く】

  • イカとにゃんこ
  • NO MUSIC NO LIFE
  • 久しぶりの本編!
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