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LOST MEMORIES 431

 チャールズが改まって何かを話そうとするときは、たいてい尋問かお説教である。と、瑛瑠は思っている。
 今日のこの目はどちらか。答えは、尋問。
「お嬢さま、私に隠していることはありませんか?」
「……ありません。」
 この空白は、あくまで記憶を探っただけである。やましいことなんてない。
「では、話していないことはありませんか?」
 別に怒っているわけではないんですよ?と苦笑まじりに言う。チャールズの圧に瑛瑠が勝手に委縮しているだけなのだが、もはや条件反射なのだから仕方がない。まるで教育係のようだとさえ思う。
 そして、チャールズの苦笑を見て思い出す。
「英人さんが違和感を感じた女の子には会いました。」
 チャールズの笑顔が凍る。これはいけないやつだと悟るのには、少し時間が遅かった。

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  • ちょっぴり成長したピーターパンより愛を込めて
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