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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 4.フェアリー ⑫

「不見崎(みずさき)さんは特殊な存在。常人なのに”異能力”の存在を知ってしまった、例外中の例外…そうでしょ?」
彼女は笑顔で言い放った。
「え、ちょっと待って、なんでそんな事知ってるの??」
わたしは困惑した。別に笛吹さんに何も言ってないのに…なぜわたしが”異能力の存在を知っている”人間だと気付いているのだろう。
「…もしかして、知り合いに―」
笛吹さんがこの事を知っているとなると、どう考えてもわたしが”異能力”を知るきっかけになった”彼ら”とつながっているとしか考えられなかった。
「ううん、誰かから聞いたっていうか、風の噂みたいなもので流れてきたの」
「え?」
予想外の答えに、わたしはちょっと力が抜けてしまった。
「異能力者には異能力者のコミュニティみたいなのがあるの。異能力者間で起こったゴタゴタとかを共有したり、お互い困った時とかに協力したりするんだ。
へ~、とわたしはうなづく。
「異能力者は特別多いってワケじゃないからね~ 何か、同類とか、仲間とかいた方が良いでしょ? 安心できるし。だからこういうコミュニティが出来たりするんだけどね」

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