軽く叩くと、パンパンと何とも覇気のない音がする。もう少し力を入れて叩くと、カンカンと少し高い音がした。もう一度叩いてみようとしたとき。 「うっさいなぁもう!」 そこには、宇宙人なんて呼べる存在はどこにもなかった。明るい茶色の柔らかい髪を持つ男の子。背は、私より随分と低い。そして彼の黒い眼は、吸い込まれそうなくらい深く、澄んでいた。 「君は、宇宙人なの?」 続く