__私と同じ名前。もっとも、私は青空の空で“そら”だけど。だが、それで少しだけ親近感がわいた。
「宙君、どこから来たの?」
宙は答えない。
「宙君、これを運転してきたの?」
宙は答えない。
「宙君、どうしてここに来たの?」
宙はだんまりを決め込んだらしい。先ほどまでの威勢はどこへ行ったのだろうか。
態度や様子を見ても、どうやら宇宙人ではないようだ。だとすると、この年頃は難しいのかもしれない。
私はため息をつき、
「さっきは叩いて悪かった。痛くない?」
くしゃっと頭を撫でた。
続く