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UFOの落ちた夏(5)

__私と同じ名前。もっとも、私は青空の空で“そら”だけど。だが、それで少しだけ親近感がわいた。
「宙君、どこから来たの?」
 宙は答えない。
「宙君、これを運転してきたの?」
 宙は答えない。
「宙君、どうしてここに来たの?」
 宙はだんまりを決め込んだらしい。先ほどまでの威勢はどこへ行ったのだろうか。
 態度や様子を見ても、どうやら宇宙人ではないようだ。だとすると、この年頃は難しいのかもしれない。
 私はため息をつき、
「さっきは叩いて悪かった。痛くない?」
 くしゃっと頭を撫でた。

続く

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