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UFOの落ちた夏(8)

 感情の読み取れない声だった。不思議そうな、それでいて哀しげな、切ないともとれるその声。
「なんとなく……そう、なんとなく、だけど。……どうして?」
 その声があまりにも突き刺さるから、思わず聞き返す。
「ここだったんだ……」
「え?」
「ここ、見たことがあるんだ、来たことがあるんだ、何回も。小さいとき、ぼくの姉ちゃんがよく連れてきてくれた。」
 とても幼く、とても純粋な顔だった。だから、言ってやったんだ。この、生意気で憎たらしい男の子に。
「今も十分小さいよ。」

続く

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