『婚前の段 o:@yP1』
少しだけ昔。
法帖敦は高校生であった。
成績が突出していいということを除けば、普通の高校生に見えた。
しかし、法帖は普通の高校生では無かった。
法帖は高校生ながらにして婚約者がいた。
相手の娘の名は月ヶ瀬ながよ。
余計かもしれないがなかなかの美人である。
法帖家と月ヶ瀬家は由緒正しき名家であった。
それ故に、「許嫁だろう」「二人は可哀想に」などという声もあがったが、この婚約は二人の意思である。
法帖は長野に、月ヶ瀬は京都に家を構えていた。
ある時、法帖はながよに会うため京都へ向かった。
時は大正、
17歳の法帖は一人夜行列車に乗るのだった。
To be continued #22↙
『婚前の段 o:@yP2 かすていら』
P.S.文体が変わったのは、
恐らく伸ばした髪を切ってしまったからでしょう。
てなわけで第3章のはじまりはじまりです。
この章は話に一貫性を持たせるつもりなので、これまでのそれよりは読みやすくなると思います。
みんなよろしくね。