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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 4.フェアリー ⑭

「…ねぇ、その”情報屋”って、誰なの…?」
わたしは、おずおずと尋ねてみた。
「あ~、それはね…教えられないな~ 『言うな』って言われてるし。多分不見崎(みずさき)さんに身バレしたくないからだと思うんだけど」
彼女はそう言って苦笑いした。
「でも一応その人は異能力者だからね? 寿々谷の… わたしが言えるのはこれだけかな、うん」
笛吹さんは一通り言い終えると、また少し階段を下りた。
正体は分からないけれど、”わたし”という、”異能力者”にとって特殊な存在を知っている”情報屋”。―もしかするとその人は、案外わたしの近くにいるのかもしれない…わたしはそう思った。
「あ、そうだ、笛吹さん」
「? 何?」
わたしの声に彼女は振り向いた。
「さっき…助けてもらった時から気になってたんだけど、何であの時能力使ってまで助けてくれたの?」
わたしはふとさっき浮かんだ疑問を、笛吹さんに投げかけてみた。
あの時、別にそこまで仲良くもないわたしを、どうして―?

  • ハブ ア ウィル ―異能力者たち―
  • ついに再開!
  • お待たせしました最新回です!
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