「いや、別に、わたしは不見崎(みずさき)さんは何もしてないって思ったからだけど」
「あ~ それは分かってるんだけど… そもそも、あの時能力使って大丈夫だったのかな~って…”異能力”って、バレちゃいけないって言うし」
わたしはちょっと恥ずかしそうに尋ねた。
「あ、そこらへんは…大丈夫! あん時目細めたから多分バレてないし、それに、茉花達とかはさ、わたしの『自分の言う事を相手に信じ込ませる』能力の副効果みたいなので、多分能力の影響が及んでいる間の記憶が曖昧になってるからさ、少なくともバレてないよ?」
ま、後で何か聞かれてもどうにかして言いくるめるからさ、と彼女は笑う。
「はぁ…ていうか、『自分の言う事を相手に信じ込ませる』って、すごくない⁈」
結構強力な能力だよね、とわたしが言うと、笛吹さんははにかみながら言った。
「え…あーいやアレ、できるのは、『自分の言う事を相手に”強制的に”信じ込ませる』ことで、『相手を自分の意のままに操る』ことはできないんだよね~。言う事はきかせられても、絶対に特定の行動させられるワケじゃないし…だから、意外と使い道限られちゃうんだけど…」
「やっぱり、すごいよ…」
わたしは思わず呟いた。それに比べてわたしは…
この人はそれ系の能力者でしたかー。やっぱり精神に作用するタイプは怖いですねー。こんな良い人に渡って良かったですよ。ミズサキちゃんもそんな落ち込むな!相手は異能力者なんだから!
レスありがとうございます。
まぁそうですね… 前にセレンさんが「周りに影響与えるような能力は下手すると大変なことになる」的なこと言ってましたもんね…
今日も連載します!