階段の踊り場に掛かっている、 墨で書かれたひとかけらの詩。 誰も気づかず通り過ぎていく、 いつか誰かが目を留め過ぎる。 僕は階段を上るも降りるも、 僅かに思考を奪うその半紙に、 およそ三秒間嫉妬するのだ。