今宵は妖怪たちの祭日…
いつも悲しい顔をした心優しき気弱な妖怪
優しさゆえか、はたまたその顔のせいか
いつもいじめられていた
なりたい自分になれる酒を売る男が現れた
奴らに仕返しをしようと酒を買う
明るく強くなった妖怪
自らがされたことも忘れ、奴らを酷くいじめた
その姿をたった一人の友人に見られ、失望された
やがて、妖怪は自分を見失っていく…
気が付けば元の自分
酒を飲むのも忘れ、眠りについていた
そのままの君がいい
男はそう呟いた…
今宵は妖怪たちの祭日…