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ファミリア達と夏祭り act 6

「…人、多いね」
「そうだな…」
午後5時、ぼくらは夏祭りの会場へ足を踏み入れていた。
「ほんと、こんな中で正体がバレたらたまったもんじゃないわね…」
多くの人々で込み合う祭り会場を見渡しながら、ピシェスは呟く。
「てか割とキハはカモフラージュできてんな。すごい」
帽子を改造(?)して、角を上手いこと頭から直に生えてるように見えなくしているキハを見て、カロンは感心したようにうなずいた。
「ま、道行く人間からはただのコスプレイヤーみてーなのにしか見えてないんだろうけど…にしてもこの服慣れない」
ナハツェは自分が来ている和服の袖を眺めながら言う。
「えへへ~ん、いいでしょー。ボクのマスターにお願いして、全員分レンタルさせていただきましたー!」
そうキハは誇らしげに手を上げる。
「キハの御主人は太っ腹だね」
「というかさ、この格好する必要あった?」
「そう? こっちのほうが楽しくない? あとさ、今はマスターに内緒でこんなとこ来てんだよ? いつもと違う格好ならバレないかもだよ?」
だからいいでしょ!とキハは周りの目を覗き込みながら言う。
「うー…どうなんだろ」
「まぁ羽根を魔術で消さなきゃこんなの着れないからね」
「あ、でもぼくはこれでもいいかな~」
皆が口々に言う中、ナハツェがポツリと呟いた。
「…なぁ、それでどうすんの?」
「え?」
キハがぽかんとしたように首をかしげる。
「だから、来たはいいけど何すんだよ」
ナハツェがちょっと苛立たしげに言う。
「あー…とりあえず、お店回ろ! んでもって花火見る~!」
キハは明るくみんなに言った。

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  • あ、もしかしたらあと2回かかるわ…
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