夏祭りの夜。 出店の赤と、夜空の紺のコントラスト。 溶けかけのリンゴ飴ほおばり、 音だけの花火は背の向こう。 がらんどうの音を右に左に 夜に浮かぶ三日月の船に揺れる、 着色された火薬の舞。 1センチの境が、 崖より深いが ポンっとあかりに照らされる 君の頬の白さだけは 心の片隅に。