「え、そりゃ…」
彼らの間に少しだけ沈黙が下りた。
「なんていうか、腐れ縁ていうか…」
「ていうか、前にクラーケンの能力でこっちが被害被って能力の本領発揮できなくて、その原因探ったら知り合ったというか…」
「ま、異能力者のよしみってやつだよ」
師郎はニヤリと笑って美蔵の腕を掴み直す。
捕まえられてる美蔵は何とも言えない表情を浮かべていた。
「はぁ…というか、美蔵の能力って何なの? ネロ達に被害があるってどんな…?」
「え、それ気になる?」
わたしの何気ない問いかけに、美蔵は嫌そうな顔をする。
「アンタも異能力者であることがバレたんだから言えば? 第一コイツに能力使っちゃったんだし」
ネロが美蔵の方を見て皮肉気に笑う。
「う~」
美蔵はがっくりとうなだれたが、すぐに顔を上げて自らの能力について話し出した。
「…僕の”クラーケン”の能力は『他人の視界をに奪う』能力。まぁ”視界を奪って”も、その人が見ている風景を見ることはできないけどね。もっと言うと、『他人を一時的に盲目にさせる』能力とも言えるな」
目が見えなくなるんか……。恐ろしいな。けど何か『クラーケン』って感じの能力で良いと思います。
レスありがとうございます。
「クラーケン」は船を真っ暗な海の底に引きずり込む怪物ですからね…能力に相応しい名前ですよ、ほんと。
今日も連載します!