そういうわけで、神か少年が二人組を連れて来ました。特に変わったところも無い男女の二人組です。
「彼らも僕の能力で神様になった人達ですよ。こっちの男子の方が」
そこから先はその男子が引き継ぎました。
「俺の能力は、まあ『何でも知ってる』能力だと思ってもらえれば」
女子の方も続きました。
「私のは『忘れる』ということを司る能力」
「へえ、何をどうすればそんな能力の神になるんだ?」
「えー、そっちの男子の方はねー、すごく頭が良かった。だからこうなった。そいでもって、女子の方は、こう言っちゃ何だけど、えっとねー…」
「気ィ遣わなくて良いよ。私は彼と逆で、結構な鳥頭だったんだよね。それがこんなことになるんだから面白いよね」
女子の方が続きを言ってくれました。
「うん、たいへん面白かった。ありがとう。で、お前誰だったっけ」
「おぉぅ……。君、人のこと言えないよな……。同級生の名前忘れるとか薄情だぜ。まあ良いや、僕は仕出原という。以後お見知り置きを」
「おお、よろしく、仕出原。俺は住之江だ。同類同士仲良くしようぜ」
「ああよろしく!」