AM.4:45
明け切らぬ淡い色の空が一筋溶け出して
地上に玉響の波紋を落として消えた
再びの静寂喧騒
たったひとり
幻想
夢想
情想
焦燥
煙草の火をこの手で揉み消す
気怠くて堪らない東雲
有象無象に全てを任せ
稲光に今身を捧ぐ
針の雨がこの汚らわしい何もかもを穿つ
さあ存分に
骨の髄まで跡形もなく消し去ってくれ
はじめから何も無かったように
黒い暗い森が子守唄を歌う
易者が水晶玉を手に嘯く
サンタマリアさえも蔑みの眼差しを
さあその鋭利な破片で劈いてくれ
この身を八つ裂きにしてくれ夜が明ける前に
何も存在しなかったように
また夜が明け日が暮れるように
この血も肉も粉々に砕け消えるように
見えもしない蜃気楼に今身を窶す