例の男性、キタさんが言うことには、あの少年も能力者なんだと。詳細は、『ヌシだと認識した動植物を神格化する』能力なんだとか。似た能力に覚えがある気がします。
「……で、キタさん。何故に彼に言わずコソコソと話してるのですか?」
「能力者ってのは引き寄せ合うものだからね。あんな小さい子がそれ絡みで面倒な目にあっても可哀相だろう?」
「そういうものですか……。あ、そういえばキタさんってどういう能力なのです?何か私達のこと色々知ってるようですが」
「そんな簡単に教えるわけ無かろう?まあ教えるけど。僕の能力は『普通なら見えないものを可視化する』というものだ」
「何でもあり過ぎません?」
「何でもありだよ」
謎が解けました。良かったです。
「そういえば、僕の知り合いにまだ何人か能力者が居るんだぜ」
「ほう、それは興味深いです」
「何話してるのー?」
あの少年がヒキガエルと話すのをやめてこちらにやって来ました。
「ああ、ごめんね、放ったらかしちゃって」
「さて、僕はもう行こうかね。ヒキガエル様によろしくと言っておいて」
「はーい、さよーならー」
キタさんは行ってしまいました。
「ところで魔法使いのお姉さん。あの人誰だったの?」
「さあ?けどよく私が年上だと分かったね」
「何となく雰囲気で」