「…ネクロマンサー」
鷲尾さんは彼女の手にある黒鎌を見て、ぽつりと呟いた。
「え、鷲尾さん知ってるの?」
思わず聞くと、彼女はちょっとびっくりしたように答えた。
「…ま、まぁ、”ネクロマンサー”は”異能力者”の中でも有名な方だし…」
「マジか」
「まぁな。”ネクロ”はかなり強い能力だから、出会った事なくても噂とかで知ってること多いからな。あと異能力者って自分の能力の前の持ち主の記憶引き継ぐから、それで前の持ち主が出会ってたりして知ってるって事も多いし」
”ネクロマンサー”の名が意外にも知られている名前である事に驚くわたしに、耀平がさらっと解説する。
「そうなんだ…てか、ソレどっから出てきた」
そんなものさっきまでなかったよね?とわたしが聞くと、…コレ?と赤紫色の目を鎌に向けながらネクロマンサーは答えた。
「…”具象体”。”異能力”のどんなに引き継がれても変わらない”意志”が具象化したモノ。でもこんなモン出せる奴はごく一部だから勘違いすんなよ」
「…はぁ」
何か彼女にしては難しすぎる言葉の数々に、わたしは圧倒されてしまった。
具象体。良い言葉だ。ところで、ネロちゃんの達観しているようでときどき感情的にもなる年相応な感じがたまらなく好きです。
レスありがとうございます。
そこがネロのかわいいところなのです(*´ω`*)
そして作者のお気に入りポイント(笑)
次回もお楽しみに!