玲視点
今日は何か大切な日だった気がした。9月9日。毎年笑っていた日。誰かの誕生日だった気がする。三人に聞いてみたけれど誰の誕生日でもなかった。じゃあ、誰の誕生日だろう?私に兄弟は、あれ?
いたっけ?いなかったっけ?何も思い出せない。涙があふれてくる。何故?どうして?兄弟がいたかどうか。それがわからないだけで私は、今現在泣いている。ただ、とても大切なものをなくしてしまった気がする。事の始まりはこの数日後だった。
結月視点
暴走トラックの対処に当たれと言われ、現場へ駆けつけると、自動運転のトラックが暴走していた。ちなみに今日は、一人でどうにかなりそうだったので、三人はおいてきた。美月には、めちゃめちゃ心配されたが。暴走トラックの行く先には、少女の影があった。トラックを刀で切り、トラックを強制的に止め、少女のもとに駆け付ける。「おい!大丈夫か?」そう尋ねると、少女は少し辛そうにしながらもうなずいた。彼女を抱えて救急車を呼ぶと、十数分でこちらについた。その場にいた警官の話によると、僕が真っ二つに切ったトラックは警察署で処理してくれるらしい。仕事が終わった僕は、先ほどの少女の安否が気になったので、彼女が運ばれた病院に行ってみた。彼女の名前は高山 瑠衣というらしい。高山って玲と一緒じゃん。なんて考えながら、病室のドアをノックする。すると、「はーい」と元気な返事が返ってきた。ドアを開けるとそこいたのは先ほどの少女。「初めまして。」というと元気に「はじめまして!」と返してくれる彼女。見た目は14歳ぐらいに見えるが、言動などから、少し幼いのだと考えられる。軽く自己紹介をした後に、瑠衣からこんな風に呼ばれた。「じゃあ、これからよろしくね!王子様!」と、いわれた。「王子様?」と聞くと、「だって、瑠衣のこと助けてくれて、こんなに優しくしてくれるんだよ!結月は王子様だよ!」と答えてくれた。「そっか」と返すと嬉しそうに、「うん!」と瑠衣は笑った。「瑠衣は何歳なの?」と聞くと、「瑠衣はねー、14歳だよ!」と答える瑠衣。その割には、言動や行動が幼くないか?なんて考えるが、後で考えることにして、もう一つ質問をした。「瑠衣は兄弟とかいるの?」と尋ねると、「お姉ちゃんがいたんだけど、急にいなくなちゃって、それで探してたの。あ、お姉ちゃんの名前は玲だよ!」…は?
久しぶりの「NO MUSIC NO LIFE」ですね。
…なんか、波乱の予感…