「…え」
人々は沈黙し、その視線はその手に集まった。その人物は―
「―黎?」
当の本人は微かにうなずいた。
「は? まじで?」
「うっそぉ…」
意外な犯人に耀平とネロは呆然とした。
「まー黎なら言っちゃってもおかしくないかもなー…いつもちょっとぼんやりしてるし」
あ、今のは悪口じゃないからな、忘れろよ?と師郎は嫌味にも聞こえるかもしれない発言に付け足しをした。
「てか、何で言った? 何かと等価交換?」
なぜに?とネロは黎に尋ねた。
「…別に、『何か面白い話ない?』って言われて、最初は喋る気なかったから無視しようとしたけど、しつこいから仕方なく言っただけ」
本人は悪気もなさそうにさらっと言った。
「仕方なく、ねー…」
ネロはぽつりと呟いた。
お前だったのか!まあ、黎なら何か何やってても納得できるな。底知れない感じがするし。
レスありがとうございます。
まぁ、彼なら、ねぇ…(笑)