今、半蔵門の下を一人車走らせてバイト先から帰ってる。
あしざわ教頭が着任した時、自分は丁度高校生だった。部活で虐められて、成績もガタ落ち。一寸先は闇、そんな感じだった。
あれから5年。浪人はしたし、行きたい大学に行けたわけじゃないけど、仲間に恵まれ、色んな人から頼られ、認められ、今では塾の教室長になれた。一方でずっと憧れてたアーティストと直接会わせてもらったり、CDショップで展開POPも書かせて貰った。きっと当時ラジオを聞いていた自分に伝えたら信じないだろうな。
そして、来週には内定式も控えてる。いよいよ社会人。学生の身分じゃなくなる。
未来の鍵、見つけられたのか、見つけられてないのか。はたまた存在するのか、しないのか。きっと、これだ！ってのはないのだろうけど、知らず知らずのうちに掴んでいるのかもしれない。そう思った。
先のことなんて誰にも何もわからない。けど、信じてたい。幸せになれることを。
教頭、お疲れ様でした。教頭、そして生徒みんなに幸あれ。