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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 7.サイレントレイヴン ⑤

「…でも、いくら仲良いとは言え、知っちゃいけないことは知らないままにしておいてるんだけどな~…暗黙の了解的な奴で」
笑いながら耀平は言った。
「だからあんまり黎に干渉しすぎるなよ。…異能力という存在全般にも言えることだけど」
そう言った耀平の顔から、微かに笑みが消えたような気がした。
…まぁ確かに、“常人”であるわたしが異能力に関わりすぎてしまうのは、ちょっとアウトなのかもしれない。
でも…それはそれでやってて楽しいと思うから、関わっているのだけど。
「…ねー黎、…“ロヴィン”見つかった?」
不意に話し出したネロの方に、自然とわたしの目は向いた。
「…まだ」
「そっかー」
素っ気ない黎の返答に対して、ネロは特に何事もないように呟いた。
…何の話してんだろ、この2人。
思わず心の中でそう呟きそうになったが、ちょうど師郎が何やら喋りだしたので、そっちの方に意識を向けることにした。

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