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アリとキリギリス

ある夏の日、アリはせっせこ餌を巣に運んでいました。キリギリスは歌っていました。
「キリギリスさん、どうして歌ってるの?」
「縄張りを守るためさ。アリのお嬢ちゃん達は何をしてるんだい?」
「餌を運んでるの」
ある秋の日、アリはやはりせっせこ餌を巣に運んでいました。キリギリスはやっぱり歌っていました。
「キリギリスのお兄さん、何やってるの?」
「歌を歌ってるのさ」
「何で?冬の準備はしなくて良いの?」
「嫁探しさね。今はそっちが最優先なんだ。君達は?婚活しなくて良いのかい?」
「冬ごもりの準備。私達はただの働きアリなんだもの」
ある冬の日、キリギリスがアリの巣を訪れ、こう言いました。
「すまない。ちょいとばかし餌を分けちゃくれないかね?」
「え、それは無理」
「そんなぁ。何故に?」
「いや冷静に考えて。サイズ差よ」

  • アリとキリギリスを冷静に考えると。
  • まあそうなるよね。
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