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メイド喫茶 後編

「ですよね……メイド喫茶って、女性のお客様もいらっしゃるんですけど、対応大丈夫ですか?」
「大丈夫です。わたし、レズもいけるんで」
「…………」
「採用してもらえますか?」
「ぜひお願いします」
「やった」
「いつから出られますか?」
「いつでも」
「では明日の一七時からで」
「はい。ではこれで、失礼します」
 ギャルが立ち上がるのと同時にわたしは、「お食事はされました?」とたずねた。
 ギャルはわたしの顔を凝視し、「まだです」とこたえた。
「近くに美味しい蕎麦屋があるんですけど、よかったらどうですか」
 一瞬戸惑った表情のあとで、ギャルは笑顔になった。
「ありがとうございます。お蕎麦大好きなんです」
 わたしはギャルを連れ、蕎麦屋に向かった。ヘルシーな食事によって女らしさを取り戻してもらおうと考えたから、というわけではなく、理屈抜きで、可愛いかったからだ。

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