「…」
そこにいるのは誰なのか、気になって細い道に少し足を踏み入れてみた。
こちらが近づいて行っても気付かないのか、人影は建物の壁に寄りかかって動かない。
2、3メートルくらい細い道に入って行ったところで、そこにいるのがなんとなく誰か分かった。
確実に面倒な事になることになるだろうし、わたしの見間違いかもしれないけれど…その名をちょっとだけ呼んでみた。
「黎…?」
人影は動かない。
聞こえていないのかな、ともう1度呼んでみたが、反応はなかった。
無視されているのかな…と思って諦めかけた時、ふとある可能性に気付いた。
まさか…と心の中でつい呟いたが、無視されそうだけどと思いながらも、”その手”を使ってみた。
一応ちゃんと声が届くようにわたしは1歩くらい前へ出た。
「…”サイレントレイヴン”…?」
くる、とゆっくり彼は振り向いた。
その目は灰色がかった綺麗なアイスブルーに光っている。
ほー、黎君の眼はそんな色に光るのですねー。けどミズサキちゃん、そんな不用意に人目の行かないところに入っていったら危ないよー?ミズサキちゃんに何も悪いことが起きませんように。
レスありがとうございます!
そーですね(笑) でも寿々谷はそこまで治安悪くはないし、そもそも作者自身路地裏に住んでいる人間なモンで…(薄暗い道をそこまで怖いとは思わないタチ)
今日も連載します!