0

それでも、忘れられないのです。

それはあなたでした。
絶望の淵から私を救い出し、光の世界を見せてくれたのは。

光の世界でもなお、私の手を引き、共に歌い踊り喜びを分かち合ってくれたのは。

独りだった私に溢れんばかりの愛を注ぎ、暖かさで満たしてくれたのは。

あなたでした。

あなたは何かを隠しているみたいでした。
時折、無理をして笑う時があるのに気づいたのです。
聞き出してみると、やはりあなたは困っているようでした。

できる限りのことをしたいと思いました。私を救ってくれたのはあなたですから。

私が頑張っていることを、あなたは喜んでくれました。

けれど、私はあなたのことを何も知らないのだと今更気づきました。

名前も年齢も職業も住所も全てでたらめでした。

光の世界に出たはずの私を、もう一度絶望の中へ突き落としたのは、

それは、あなたでした。

それでも、あの暖かさが忘れられないのです。

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。