鼻を突く寒さとアノ匂い
魔女もお化けも皆帰って
ひとり残されたは歓楽街
公園に横たわるミイラに
群がってるカラスたちは
まるで私と別れた男たち
フランケンシュタインも
造れなかった貴方の性格
いつも一人にされた私は
月に向かって吠えるだけ
目を刺す雫に反射した光
雨は賑わいを皆さらって
水溜りに姿写すは歓楽街
公園のベンチにすわって
カラスを見下ろす黒猫は
まるで男たちをねらう私
土曜の夜も帰って来ない
ゾンビに呪われた貴方の
血でさえも吸いたかった
消えた男を憎めど後の祭