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後の祭

鼻を突く寒さとアノ匂い
魔女もお化けも皆帰って
ひとり残されたは歓楽街
公園に横たわるミイラに
群がってるカラスたちは
まるで私と別れた男たち

フランケンシュタインも
造れなかった貴方の性格
いつも一人にされた私は
月に向かって吠えるだけ

目を刺す雫に反射した光
雨は賑わいを皆さらって
水溜りに姿写すは歓楽街
公園のベンチにすわって
カラスを見下ろす黒猫は
まるで男たちをねらう私

土曜の夜も帰って来ない
ゾンビに呪われた貴方の
血でさえも吸いたかった
消えた男を憎めど後の祭

  • 3rd 詩集「SEPTEMBER」掲載中!
  • 詳しくは"まとめ"まで。
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