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憧れと独白と傾聴とその先 #13

「酷、だったのかな」
 少しだけ首を傾げた涼花。
「だったから、こんな話を私にしているのでは?」
 少しの思考時間をもらう。ある面では、酷、だったのかもしれないけれど、
「そんなこと、思いもしなかったな。そもそも私は、戦う前に既に牙を折られていたから」
 微笑みが零れた。
 涼花が固まっている。
「……今の先輩、魅力的でした。惚れるかと思いました。思い出って偉大ですね」
 まったく、この後輩は可愛い。
「私にとって先輩は、ずっと憧れの存在だった。何でもできた。何でもこなしていた。そうなるだけの努力をしていた。__そういえば、一度だけ、褒めてもらったことがある」
涼花は、少しだけ目を丸くした。
「何ですか?」

  • 憧れと独白と傾聴とその先
  • #15で終わらない予感
  • いつもの私です。
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