街は星になってしまったようで私は1人で居残りさせられた気分になった。
仲良く微笑みあった前の2人も暖かくて幸せそうな横の2人もみんなが世界を2人で共有してる。
自分1人だけの世界が小さくて冷たい感じがした。
それでも空をみたら綺麗な月がみえて。私を嘲笑しているようにも包み込んでくれるようにもみえたから月なんて見ないで前を向いてイヤホンをした。
小さい頃は空が光る度にあれサンタさんかな?なんて無邪気に聞いて、サンタさんのサインが欲しいって折り紙に書いてもらったな。クリスマスツリーの下にみんなで作ったクッキーとココアをおいたっけ。
私は1人じゃない。世界は少しだけ大きく、彩りが豊かになった気がした。
寒くて凍えそうだったのに心から暖かくなってくる。
この気持ちを言葉に、形にしたくなかった。でも忘れたくもなくて、箱に入れてとっておこうと思った。きっとクリスマスを迎えるたびミセスの曲を聞くたびに箱は大きくなる。箱は愛で作られているんだろうな。
寒くてわらっちゃうから胸にしまって早く家に帰ろう。でも、私は今なんか暖かくて誰かを包み込んであげたい。