小さく息を、吸った。
風があんまり冷たいから、
思わずむせた僕の顔を、
君の目が覗き込む。
何てことない日だって言ってしまいたい
そんな気もするけれど、
でもそんな「何てことない日」に
小さな意味を付け足してみたいんだ。
君に告げるつもりだった想いは、
やっぱり今日のところはおあずけ。
いつか堂々と君に言ってやるんだ。
今日がその、スタートライン。
静かな、いつも通りの夜に、
僕は僕の言葉と一緒に、
滅多に見ない夢の世界へと、
ゆっくり、沈んでいく。
それが僕の、クリスマスだった。