閉ざした淡いまぶたの色は 朝露に濡れた儚い花びらの色 どこかで花の開く音がした 夢の中に構築された世界 それは懐かしいようで初めて見たようで 幾度も道に迷っては彷徨っている 昏い森を抜けたら 小雨の降る夜の公園 不確かな輪郭の水溜りを飛び越えて ふと彼方を見上げれば 淡い白い夜の虹 家路さえも分からないけれど 虹の根本だけを目指して彷徨っている