君が大人になってしまう前に ひみつ基地をつくるんだ。 そこに今までの思い出を置いていくの。 新しいものを抱えきれるように。 思い出せなくなっても、 忘れてしまっても、 君がひみつ基地の鍵を持っているかぎり 自分だけの宝物があるのだと。 君がその鍵を握りしめるたび 自分だけの大切な場所があるのだと。 そう思って安心して立ち止まれるように。 “私”はひみつ基地に思い出を置いていくよ。