自分らしさとは何だろうか。
そもそも自分とは何だろう。
自分はいつできたのか。
生まれたときから?
あなたは〇歳児のころにすでにいまと同じ自分ができていた?
んなわけはない。
要するに何が言いたいの?
自分とは、あらかじめ用意されているものではない。作られるものである
つまりだから自分らしく、なんてのはいまの自分に対するこだわりでしかない。
いまの自分にこだわっているということは、いつまで経っても中途半端な状態にとどまっているということである。
中途半端な状態だからちょっとしたことに惑わされる。
惑わされぬよう、頑固になるという戦略をとる者もいる。
だが、頑固さ、なんてものは確固たる自分の産物ではないから、強烈なインパクトを受けたらすぐに崩れてしまうのだ。
真に自分らしさを求めているのなら、自分を捨てることである。いまの自分を捨てなければ新しいことは吸収できない。
マンガやアニメ、ライトノベルに顕著だが、いまどきはみな、こだわりの強い超人を求めているようだ。
憧れの投影なのだろうが、想像してみてほしい。
こだわりの強い仙人いますか?
こだわりの強い修行僧いますか?
書いていて気づいたのだが、結局、ずっと子どもでいたい、子ども時代が続いてほしいってのが現代日本なんだな。
もう勘弁してくれ、長寿アニメ、長寿〇〇。
あなたの考えている自分らしさの実態は、子どもっぽさなのだ。
いや、ちょっと待てよ。
子どもっぽいから、たくさんものを消費してくれるわけで、だから経済が発展する。
金になるから長寿アニメは終わらない。
個人が成熟すると社会は停滞してしまう。
こんなことをいまごろ知った俺は、なんて子どもぽいのだろうか。