深夜二時雑音だらけのラジオスピーカー 宵闇に吸い込まれていった少女 それでも変わらず日が昇る 排気ガスに吹かれ揺られるロングヘア 片耳の聞こえなくなったイヤホン 何にも聴かず耳に差しているだけ あの子の縫い目はほつれたまんま 自分でさえ手が届かなくって 夜海の奥底にたったひとり蹲って泣いている 私はひとり山椒魚 みんな早足私をすり抜けて雑踏 また日が昇り夜が来る 誰も知らないメランコリックガール