むかし、お爺さんとお婆さんがいた。 お爺さんとお婆さんには、耕す土地がなかったので、炭焼きをして何とか食いつないでいた。 栄養状態は悪かったし、病気になっても薬を買う余裕などなかったから銀婚式を迎えた冬のある日、二人は風邪をこじらせ、仲よくあの世に行った。 むかしのお爺さんとお婆さんなんてだいたいこんなものである。